vol.04
LUWEAVE-ISM
SPECIAL CROSS TALK
銀行の収益の柱である
金融市場取引業務を円滑にし、
リスク低減に貢献する
巨大な金融系システムの中で、収益の柱として業務を支える金融市場系ソリューション。
海外パッケージ製品が市場を牽引する中で、NTTデータルウィーブではMade in Japanのシステムとして
日本の金融機関のニーズに寄り添ったパッケージPrélude Enterprise(以下Prélude)をリリースしています。
今回はパッケージに関わる営業、開発、保守のメンバーに金融市場取引について解説してもらうとともに、
その仕事内容、働き方などについても聞きました。
メンバー
MEMBERS-
2016年入社
システムエンジニア/主任技師M.TAKAMATSU
前職でシステムエンジニアを経験したのち、2016年に入社。Préludeパッケージソフト開発チームの主任技師として自ら開発を行いつつ、チームマネジメントも行う。
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2011年入社
システム保守/チームリーダーM.GOU
新卒でPrélude開発チームへと配属されたのち、翌年に保守チームへ異動。お客様からの問い合わせ窓口として多種多様な対応を行うほか、Préludeの小規模導入案件にも携わる。
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2023年入社
営業K.MOURI
前職では銀行向けシステム営業として活躍。2023年に入社し、Prélude、Basel Masterの営業を担当。開発チーム、保守チームと連携しながら、既存及び新規のお客様への提案活動を行う。
お客様のニーズはもちろん、
大手銀行の動きや制度対応を踏まえ
ベストプラクティスを提案できるのが強み
金融市場系ソリューションとは聞き馴染みがない人も多いと思うのですが、どういった内容のものですか?
M.T銀行業務に対して、おそらく多くの人が預金や貸付などを思い浮かべると思いますが、そうした対顧客向けの業務の他に、資金取引、為替取引、デリバティブ商品、有価証券などの取引、あるいはインターバンクと言われる銀行間取引が行われています。そこには必ずリスクが含まれるのですが、銀行が大きな損害を被らないためにリスク管理を行ったり、会計処理や各種制度への対応を行ったり、金融市場に関わる業務を包括的にサポートするのが金融市場系ソリューションと言えます。
K.Mさらに付け加えると、金融業界は大きな変化の真っ只中にあり、銀行は時代の流れに対応できるよう経営力を高めていくことが急務です。金融市場に関わる業務は、銀行が収益力を上げるための重要な業務ですので、そこをを支えるソリューションの重要性も必然的に高いものになっています。
そんな金融機関の市場取引を支えるシステムとして開発されたのが、「Prélude」というシステムパッケージですが、国内で非常に高いシェアを誇っています。それはお客様の期待にフィットしているということなのでしょうか。
M.G取引先は地方銀行の数も多いのですが、都市銀行、信託銀行、証券会社、新しい形態の銀行のお客様もいらっしゃいます。導入金融機関数で見ると約50行の導入実績*がありますので、市場系ソリューションパッケージとしては高いシェアを持っていると自負しています。お客様の期待にお応えするためには、専門分野のパッケージとしてお客様へ解決策を提示できる企画・開発力が必要です。その一方で、Préludeというパッケージ製品に対して「ああしたい、こうしたい」という要望に応えていける柔軟性もお客様から期待されていることだと感じています。
*2023年11月末時点での53社への導入実績(当社調べ)
M.Tあとは、金融市場を取り巻く環境の変化への対応、制度への対応など、新しいことに対してのニーズが高いと感じます。特に法制度への対応については、期限が決まっているものの、何をすればよいのか曖昧になっていることもあり、こちらで考えて発信し、最終的にはそれに対応したソリューションを提供することを期待されていると思います。
K.M制度対応については各行ともに、同じような対応を進めていくことになりますので、約50行のお客様を持っている利点を生かしたいところです。業界の有識者を交えて私たちベンダーからも有効な情報発信を行う。その上で話し合いをしたり、意見を収集したり、ITの観点でも最適な実現方法を追求する。そうすることでベストプラクティスを創り上げていくことができる、そこにPréludeの強みがあるのかなと思いますね。
営業、開発、保守が高度な専門性をもって連携し、
お客様のニーズに応える。
今回は営業、開発、保守を代表してお話を聞いていますが、具体的に皆さんのお仕事についても教えてもらえますか?
K.M営業は、銀行を中心とする既存のお客様向けの追加開発提案を行っています。まさに保守のM.Gさんのチームと協力しながら、機能拡張や不具合の修正などを対応しています。また、新規のお客様向けにシステム導入の提案もしています。こちらはシステムの紹介、提案書作成や稟議支援、契約調整まで、導入が決まるまでの流れをサポートしています。
M.T開発では、金融市場や制度の動向に注視しながら、新規提案のための製品開発を行っています。金融市場系SEの特徴でもあるのですが、制度対応における開発の場合は、その制度への理解が必要になりますので、プログラミング以前に各種資料を読み込み、どういった製品を開発すべきかを調べるところから始まります。社内の検討だけでは適切なソリューションを提供することはできませんので、実際に使用するお客様へのヒアリング、外部有識者への確認などを行い、決まったことを開発に反映しつつ、営業や保守の担当者と共有しています。
M.G保守では、すでにPréludeを導入いただいているお客様からのお問い合わせ対応を行っています。お客様によって用途は異なるので、どのような使い方をしているのかを理解した上で、お問い合わせやご相談・ご要望にお応えすることが主な業務です。「こうした課題がある」、「こんなお声をいただいた」など、多種多様なお客様の声を営業や開発チームと共有するといった役割も担っています。
仕事に対する面白さ、やりがいはどんなところに感じますか?
M.T開発でいうと、専門性が高いところだと思います。というのも、バーゼル規制など、市場系のシステムは金融規制などで変更を強いられることは珍しくありません。特に新しい法制度に関しては、どのような対応をすればいいか前例がないものが多く、お客様の業務の運用方法を一から検討する必要があります。多くの導入実績から、お客様のニーズは理解できていますので、どのように運用すべきか、それをシステムとして開発するには何が必要かなど、お客様の要望を先回りして調べ、議論しながら進めていくプロセスは面白いと感じます。それが最終的にシステムとしてリリースされた時は達成感が大きいですね。
M.G保守の仕事の醍醐味は、お客様とのコミュニケーションにあると思います。お客様によってPréludeの運用方法も異なりますし、私たちはそこを把握していますので、単にご要望を伺うだけでなく、ちょっとした会話の中で困っていることの本質を見出したり、深掘りしたりして、「Préludeならこのように解決できますよ」という提案まで持っていくことでお客様に喜んでいただき、信頼関係が築けていけるのかなと思います。
K.M私の場合は、もっと広いシステム営業としての面白さになってくるのですが、お客様にPréludeを導入し、喜んでもらうためのストーリーを戦略的に進めることです。お客様のニーズの発掘、予算やスケジュールを決め、わかりやすい提案書づくりや稟議サポートなど、先方の担当の方が業務を進めやすいように道筋をつくっていき、その通りに物事が進むと「よしっ!」という気持ちになります。もちろん、開発、保守チームの協力あってこそのストーリーなので、お二人には常に感謝しています。
皆さんは、この仕事に携わってどのように成長できていると感じますか?
M.T以前より視野が広がったと実感しています。金融業界は規制が発令されることは珍しくないため、新しい制度への対応は常に手探りでやるしかありません。私が開発チームに異動してきたタイミングもLIBOR(ライボー)廃止*という、国際取引に利用されてきた重要な金利指標がなくなる大きなイベントがあり、開発期限はどんどん迫っているタイミングでした。疑問しかないような状態でしたが、その時にもがいた経験が今につながっているように思います。何を調べるべきなのか、誰に話を聞けばよいのか、ゼロからでも前に進めることができるようになったと思います。
*LIBOR廃止 銀行間の金利を示す基準レートであったが不正による信頼性の低下から2021年に廃止。金融商品や契約におけるLIBORへの言及見直し、金利の置き換えなどが求められた。
M.G私自身、金融知識もシステム開発もゼロからのスタートで、新人時代は仕事を覚えるのに苦労しました。恵まれていたのが、先輩方はいい人ばかりだったこと。私を見捨てずに根気強くサポートしてくださったことに、本当に感謝しています。おかげさまで少しずつ仕事ができるようになって、知識面・技術面ともに成長し、お客様に有益な提案ができるようになったことが成長したところだと思います。
K.M金融系のシステム営業は、かなり特殊だと思います。金融系の中でもさらに絞られた金融市場系システムという領域は高度な専門性が必要になってくると思うので、しっかり勉強したいと思います。また、Préludeは当社の独自開発パッケージということもあり、対顧客への柔軟性も高いと思いますので、そのやり取りの中で自分が成長できるポイントを見出していければと思います。
スキルや知識は後からついてくる。
学ぶことを楽しみ、共に自分の成長を楽しもう!
国内でのデファクト・スタンダードを目指すPréludeですが、その目標に向けてどんな仲間と共に働きたいですか?
K.Mポジティブな人がいいと思います。個人的な意見ですが、ベンダーも含め金融業界は全体的にリスクに対して慎重な業界であり、そこを打開していける人は少ないと感じています。将来的にやっておいた方がいいことを曖昧にしたり、決断を先送りにしたり、そうならないように「力を合わせて頑張りましょう!」とプロジェクトを良い方向へ引っ張っていけるような推進力のある人材が仲間になってくれると嬉しく思いますね。
M.G金融知識やプログラミング知識はあるに越したことはないですが、それよりも大事なのは自分で目標を持って頑張れる人、諦めない粘り強さがある人が向いていると思います。それと、社内はもちろん、お客様とのコミュニケーションを楽しめるようになると仕事がもっと面白くなると思います。話がしやすい上司、優しい同僚がたくさんいますので、一緒に楽しく働けたらいいですね。
M.Tシステム開発のスキルは研修等が充実しているので、入社後に覚えていけば問題ありません。それよりも大切なのは、金融に関する情報は常にアップデートされていて、理解に時間がかかる内容もたくさん出てきますので、その際に知識を人から与えてもらうのではなく、自分から吸収したり、学び続けたりできる人が向いていると思います。しっかり調べて、考えて、動く。そうすることで周りから求められるスピード感も身につき、頼りにされるようになると思います。
LUWEAVE-ISM 04
銀行の収益の柱である
金融市場取引業務を円滑にし、
リスク低減に貢献する
── 高い志を胸に抱き、チームワークを大切にしながら自分を磨き、成長していく。そして仕事を通じてお客様と社会に貢献する。対談を通して見えてきた社員達のそんな姿勢は、「ルウィーブ-イズム」と呼ぶにふさわしいもの。そして、社員一人ひとりのルウィーブ-イズムは当社の掲げる5つのクレド(信条)に深く根ざしています。
OUR CREDO
志を高くもち続けることは、簡単なことではありません。情熱的であった志も、本人が気付かないうちに、日々の仕事に忙殺され、少しずつ失われることも少なくありません。何かを達成したら、そこに満足し安住したい気持ちもあるでしょう。しかし、何かを成し遂げたら、本当は次の目的が見えてくるはずです。
「aim」という単語には「照準をあてる」という意味があります。何かを達成したら、次の目標に照準をあてる。「Aiming high」とは、その繰り返しです。
私たちは、つねに高い目標を自ら掲げ、ICT業界の枠を超える独自の価値を創造し、お客さまや社会に貢献します。
「truth」という単語は「真実」を意味します。ビジネスの場面では、競争のステージが変化し、真実の定義が変わる場合もあります。本質を追求し続けることが、ビジネスにおける「真実」です。
本質を追求することは、簡単なことではありません。過去の習慣、上下関係、技術常識などさまざまな慣習の壁に阻まれ、本質が見えなくなる場合がしばしばあります。また、本質を共有するためには、慣習の壁を打ち破る論理や、伝える勇気も必要です。腹を割った議論が必要な場合もあります。
私たちは、慣習の壁にとらわれず、何が大切なのかを感じ、考え抜き、共有することで、つねに本質を追求します。
私たちは、これまでの歴史の中で、社会のニーズを感じ取り、新しい価値を創造し続けてきました。他社が目を付けていなかった事業領域で成功を収め、新しい価値を社会に提供してきました。自由闊達な風土と、リスクを共有する勇気が、それを支えてきました。
「first」という単語は「最初に」を意味します。最初に何かを行うことは、それ自体に意味があります。誰よりも先に考え行動し、最初に何かを成し遂げた者にしか得ることのできない、貴重な価値があります。
私たちは、ニーズを感じ取り、つねに他社に先駆ける価値を創造することで、ICT業界の先駆者として時代を牽引します。
あきらめることは、いつも簡単なことです。あきらめた瞬間に、さまざまな言い訳や慰めの言葉が、自らの「あきらめ」を正当化してくれます。あきらめないことは、困難と勇気を伴います。あきらめないことで、揶揄されることがあるかもしれません。
しかし、なすべきことにこだわり、あきらめないことで、私たちは成長することができます。あきらめないことで、独創的な価値を創造したり、お客さまの期待に応え、さらに期待を超える品質を提供することができます。
私たちは、お客さまをはじめ、相手に与えた期待値を超えるまで、あるいは自らの考えやアイディアが相手に伝わるまでは、決してあきらめず、こだわり抜きます。
「One family」は、私たちが、日本オリベッティとして事業活動を行っていた時代から、私たちの中に永く培われてきた大切な精神の一つです。私たちの先人は、「One family」の精神をもって、あらゆる困難に立ち向かい、新しい価値を創造してきました。その精神はいまでも、私たちの誇りです。
「family」という単語は「家族」を意味します。一つの家族のような強い絆や団結力は、組織としての強い力であり、企業が成長していく糧となり得ます。
私たちは、これからも「One family」の精神を大切に継承し、目的を共有し、助けあい、成長していきます。