Energy Trading and Risk Management
Chapter03ETRMシステムの
ITソリューションで
エネルギートレーディングを支える
Chapter03ETRMシステムの
仕組みを
見てみよう
ETRMシステムに搭載されている
機能とその活用方法とは?
エネルギートレーディングにおいてETRMシステムを導入する事業者は多彩だ。
さまざまなデータが蓄積・一元管理できることで
それぞれの業務に合わせた形での出力・活用が可能になる。
〈ETRMシステムの導入を
推進している事業者 〉
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エネルギートレーダー
エネルギー取引を行うトレーダーやエネルギー会社は、価格変動の予測、効果的な取引戦略を立案するためにETRMを活用。
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電力会社
電力の取引、需要予測、供給調整、価格変動のリスク管理などを、競争市場への適切な取引管理を目指してETRMを活用。
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ガス会社
LNG取引の最適化と自由化に伴う電力供給に関する取引の収益・リスク管理を行うためにETRMを利用。
-
再生可能エネルギー事業者
太陽光に代表される再生可能エネルギーは天候や気温の影響を受ける為、不安定である。安定供給を目的とした市場調達を実施するため、ETRMを活用。
-
投資会社
エネルギー市場への投資を行う金融機関や投資ファンドも、市場データの分析やリスク評価、適切なポートフォリオ管理をETRMで行う。
ETRMシステムその仕組みとは
当社導入実績のあるETRMシステム
「Allegro」で大まかに解説すると
「Allegro」で取得できる各種データ
市場情報
- 原油指標(原油の基準価格)
- LNG価格
- JEPXでの電力取引価格
- 金利情報
- 為替情報
- etc
取引データ
- 燃料の現物取引
- タンカー情報(燃料の物流)
- 30分毎の電力数量データ・価格
- SWAP取引データ
- OPTION取引データ
- etc
価格数量更新
取引終了後(電力利用後)の数量データ・価格データ
What-if
分析用データ登録
仮想取引データ
(燃料・電力・デリバティブ)
INPUT
取引担当・収益/リスク管理担当・オペレーター・財務会計担当など、
複数の部門・担当者によって入力されたデータ間の整合性を保ちつつ
リアルタイムでデータを更新・管理
OUTPUT
「Allegro」による分析・評価・監査の結果
P&L(損益計算書)
変動要因分析
収益、費用、利益がどのように
変動しているのか、その理由を分析。USECASE
- 数量/価格変化
- 新規取引追加
- 既存取引修正
- 現物取引、金融取引を一元管理し、ロジスティクスのステータスと合わせ、全体像を俯瞰的に把握。また、損益の中での異常値の発生原因などを調査し、解析をサポートする。各種エネルギー商品(コモディティ)の購入、需給バランスやポジション確認などに役立てられる。
市場リスク管理
価格変動、供給の不確実性、
規制変更などに対する評価。USECASE
- エクスポージャー
- VaR、感応度
- 市場価格の変化にさらされたポジション(エクスポージャー)、時価、VaR(一定条件下での最大損失額の推定値)などを確認し、あらかじめ定めておいたリスク基準を超えそうなポジションのヘッジ取引の検討に用いられる。
信用リスク管理
修正などの履歴を全て記録。
登録ミス、不正行為などを監査。USECASE
- 信用枠管理
- 担保管理
- 取引担当部門(フロントオフィス)が実施した取引を、リスク管理部門(ミドルオフィス)で追跡調査。必要に応じてポジションや管理ログを調査する。