ますます重要度が高まる
ネットワークインフラの最適化
Chapter04ネットワークインフラの
トレンド
知っておきたい!
ネットワークインフラ業界で注目の技術
企業がネットワークインフラを更新していく上で
キーワードになってくるのが生産性向上やセキュリティ強化だ。
ここでは今後、ネットワークインフラを構築する上で
重要になってくるであろう概念や技術を紹介していく。
ゼロトラストセキュリティ
何も信用しない(ゼロトラスト)が
前提にある
次世代セキュリティの概念。
これまでは社内環境であれば、社外のインターネットから隔離して守られているため「安全」と考えられてきた。しかし、リモートワーク、クラウドの利用が増加、内部不正などの問題も取り沙汰される中で、これまでの対策では不十分という考え方が一般的になってきた。
そこで、社外だけでなく社内も同じように脅威にさらされているという考え方に基づき、セキュリティ対策を講じていくというゼロトラストの概念が注目され始めている。
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従来のセキュリティの考え方
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ゼロトラストネットワークの考え方
SASE(サシー)Secure Access Service Edge
ネットワークとセキュリティサービスを
クラウドサービスに統合。
2019年8月に米国ガートナー社が提唱したネットワーク機能とセキュリティ機能をクラウド上で提供するサービスモデル。急増したテレワーク需要に対し、オフィスで接続する際と同様の利便性、セキュリティ環境を提供できるものとして採用する企業が増えている。上記のゼロトラストネットワークを実現するためのソリューションの1つと言える。
SDN(エスディーエヌ)Software Defined Network
ネットワーク構成や設定にかかる
物理作業を
ソフトウェアで柔軟に行える技術。
多くの機器類で煩雑になりがちなネットワーク接続設定をソフトウェア上で一元管理できるネットワーク技術。これまでハードの配線を付け替えたりしていた作業がなくなり、迅速にネットワークの変更・更新ができるほか、障害時の復旧作業の迅速化、リモートでのセキュリティ対応など、柔軟な運用管理が実現する。
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Before
これまでのネットワークは、変更が生じた際にケーブルの接続をやり直したり、ルーターやスイッチの設定をし直したり、ネットワーク管理者の負担が大きかった。
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After
SDNが開発されたことにより、コントローラー1つでネットワーク上のハードの設定、構成の変更がソフトウェア上でできる。
テクノロジーの進化が加速している現在、
ネットワークインフラ技術は
社会の変容、ビジネスのあり方によって
今後も更新されていくことは間違いない