AMLとは何かを知り、未来を考える
Chapter03日本のAMLの
現状と今後について
日本のAMLを理解するには、
世界の動向を合わせて考える必要がある。
マネー・ローンダリングは国境を跨いで行われており、世界各国が手を携えて対策を講じていくことが求められている。その国際基準の策定や履行の中心を担っているのがFATF(ファトフ:金融活動作業部会)だ。
FATFには日本を含む37か国・地域※と2地域機関が加盟しており、その会合の中で国際基準(FATF勧告)を策定。世界各国がFATF勧告に適合するよう対策を講じている。
※2023年3月末現在
FATFと日本のAMLの近年の動き
SCROLL(Drag)
FATF(ファトフ) | 日本国内 | ルウィーブ | |
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2000年代 |
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2010年代 |
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2020年代 |
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FATFから一定の評価を得た日本ではあるが、継続的な対策の強化は必要である。
今後のAMLの力点となるのは…
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point01
リスクベース・アプローチ金融機関などが自行の抱えるマネー・ローンダリングやテロ資金供与リスクの特定と評価を行い、低減措置をとること
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point02
経営陣の関与・理解経営陣が主導的に関与して、関連部署と連携しながら
管理態勢の構築を進めていくこと -
point03
官民連携・関係当局との連携等関係当局との連携、ソフトウェア開発ベンダーなども含め、
情報・ノウハウを共有をすること
この3つのポイントを実現する手段が
技術革新である。
今後スタンダードになる代表的なAML技術
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big dataビッグデータ
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Artificial Intelligence機械学習(AI)
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Blockchainブロックチェーン
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ビッグデータ
大量の処理データを分析するためにビッグデータ技術を活用し、
監視プロセスを強化。リスク低減につなげていく -
機械学習(AI)
過去の分析データから不正なパターンを学習し、より高精度な検出を可能に。誤検出、人為的ミスを減らし、作業時間軽減にも貢献する
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ブロックチェーン
暗号資産をはじめとする複雑化する取引に対して、不正な資金がどこに流れているのかを追跡・把握するのに効果を発揮する
こうした技術を搭載することにより、処理されたデータが可視化され、
不正な資金の流れがわかりやすくなり、経営陣の意思決定スピードも速くなる。
とはいえ、マネー・ローンダリングとAMLの戦いはイタチごっこの歴史でもある。
技術革新によって、マネー・ローンダリング根絶のために
NTTデータルウィーブは挑み続ける。